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●Fernando Kabusackiツアー (大阪)

日時:2007年12月18日
会場:BEARS

出演:Fernando Kabusacki (from アルゼンチン)
with 山本精一, 千住宗臣, 西滝太, Yoshitake Expe, Haco

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南半球にあるアルゼンチンはいま夏まっさかり。ブエノスアイレスから新風を運んできては、日本のミュージシャンとも積極的に交流を深めている人気のギタリスト、フェルナンド・カブサッキの来日ツアー。
今春発売されたソロアルバム「THE FLOWER+THE RADIO」が絶賛されていて (わたしも愛聴盤です)、コラボ作品もいろいろと日本の市場で出回っているせいか、東京CAY、京都METROの公演はたいへんな大入り状態だったとか。今回のツアーをがっしりとサポートしている山本精一さんの談によると、「東京は600人入って、演奏はちょっとアグレッシヴ、京都はヒップホップまで飛びだした」そうです。う〜ん、楽しませてくれますネ。ロバート・フリップのギターオーケストラ参加からサントラ制作まで、幅広い音楽蓄積をするりと溶かし込むように調和させる即興性。その活動とサウンドは名実ともに国境やジャンルを軽々と越えてしまっている。

2004年のFestival Beyond Innocenceで、山本さんとのトリオというかたちで、わたしもセッションをしたことがあります。端正で澄んだギターの音色にシビレましたが、話しかけてくる若いミュージシャンにも親切に対応する人柄の温かさが、これまた印象的でした。
 
さて、大阪公演はいかに?
難波ベアーズ、入場制限ぎりぎりの、超満員。床に座ってぎっしりのお客さんがみえました。
ご来場のみなさん、どうもありがとうございました〜 (多少窮屈だったかもしれませんが、ご容赦ください;)

stagelayout.bears.jpg6人のステージレイアウトはこんなかんじ。
上手側にギター・エフェクターが沢山、まるで円を描くかのようにきちんと床に並べられている。その円の中心に座って弾くのがカブサッキさん。その後ろに雄々しく立ってギター弾くのが山本さん。千住さんはドラムに加えてシンドラをセット。キーボーディストの西さんは今回Korgのアナログシンセ一台で合戦。下手側にスペースギターのYoshitakeさん。わたしは真ん中にちょこんと座り、カオスパッドとマイク。


即興セットのオーダー は、下記のとおり。

1. カブサッキ、山本、Hacoのトリオ
2. カブサッキ、千住、西、Yoshitakeのカルテット
3. 全員

kabusackiside.jpgバンドっぽいインプロヴィゼーションは一艘の舟のよう。わたしにとってはひさびさ、魔法のようなオンガク航海でした。
カブサッキさんと山本さんが折り重なるように奏して、2人のギターが一体となりきらめく響きがすごくキレイ。
Yoshitakeさんのフワワとかぶさるギターと千住さんの刻むリズムが空中を舞う如く。
西さんはアナログシンセだけど、時にベースラインを弾いたり手堅い。
わたしはカオスパッドで声のループを重ねたり、微細音をサンプルしたり。それに今回は内蔵のシンセやドラム音源も使ってみた。千住さんの打ち出すテンポに添って手動でBPMを合わせるなんて操作、普段ぜんぜんやらない手だけど、けっこう3Dエフェクト的なトリップ感があった。


アンコールも全員。

expeside.jpg気持ちよくってほわんほわんと、あっというまに演奏時間がたったかんじ。細部はよく覚えてないんです。
カブサッキさんは楽屋でいつもキューピーさんのように微笑んで、おっとりしたジョークを飛ばしていました。
いつになくキリリと場を仕切っていた山本さん、プレイヤーだけでなく店長のプライドも感じさせました (笑)。関西弁で「ここでマイナーや、ここでブリッジなんよ」とカブサッキさんに伝えても、100%意思伝達ができている阿吽の息。ギタリスト同士ってうらやましいね。
千住さん、Yoshitakeさん、西さんとははじめて共演したんですが、彼らの演奏のしなやかさってスゴイ、それでもって、お喋りしたら柔らかくて優しくてまじめな若人たちだ。

いまごろ言うのもヘンだけど、大阪の音楽シーンってやっぱり層が厚いわ〜、って、あらためてわたしは感激していたのでした。


(写真はサウンドチェックの時に撮影 by Haco)
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HACO
歌手作曲家、プロデューサー、サウンドアーティストとして精力的に活動中。
元アフターディナー、ホアヒオ、ヴューマスターズ(現音採集観察学会)を主宰。
隔月刊ニュースレター配信中。

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