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10月18日〜22日まで、オーストラリアの東海岸ツアーです。メルボルン、ブリスベン、シドニーで公演します。シドニーでは現代美術センター"Artspace"のイベント、Typhoon: performing soundに出演。日本からはわたしともう一人、非常階段とアルケミー・レコード主宰のJOJO広重さんがソロで演奏します。このシリーズは、ノイズ、ロック、即興、デジタルミュージックを通して、それぞれの視点で実験性のあるパフォーマンスを紹介していこうという企画です。

それはそうと、21日のプログラムにシドニーを代表するサウンドアーティスト、ジョイス・ヒンターディングの名前が並んでいるで、驚喜しました。彼女の作品に触れたのは、1993年に神戸のジーベックで開催された展覧会「オーストラリア・サウンドアートの子午線」です。当時は、期待の若手アーティストとして派遣された彼女ですが、レクチャーでも日常をとりまく自然物理の現象、プラズマ電離や天候や電磁波の変化をとらえて提示する作品を明晰に紹介してくれました。そして、webの情報によると、現在は巨大なアンテナ彫刻を制作し、空気中に飛び交う電磁波を拾ったり、サウンド・プロセッシングするインスタレーションを世界をまたにかけて展開中。写真を見る限り、ずいぶん美しいアンテナ・ワークを大規模に展開しているようです。わたしは12年前にジーベックの現場で働いていたので、ジョイスの展示作業を手伝うことができ、彼女が気前よく作品"Sea Shell Headphones"をプレゼントしてくださったのです(写真参照)。
seashell1.jpg
これは、いわゆる貝殻効果をねらったものです。ようは、ヘッドフォンを装着すると両耳にほんものの貝殻がおしあてられ、不思議にフィルターのかかった音に聴こえる。電気はいっさい通じていませんのでとてもシンプルです。そしてこの貝殻はほんとうにオーストラリアの海岸でジョイス自身が拾ってきたものだそうです。これを装着すると誰でもかわいらしく見えるのもポイント。当時、Remoというメーカーから限定で商品化されました。この"シーシェル・ヘッドフォン"は本人のサイン入りで、うちの宝物です。またときどき、子ども向けのサウンドワークショップなどでも使わせてもらっています。というわけで、そんな敬愛するジョイス・ヒンターディングに再会できるのがことのほか楽しみなのです。
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HACO
歌手作曲家、プロデューサー、サウンドアーティストとして精力的に活動中。
元アフターディナー、ホアヒオ、ヴューマスターズ(現音採集観察学会)を主宰。
隔月刊ニュースレター配信中。

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