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6月5日、午前中からメトロのパルマンティエ駅に向かった。インディペンデントなダンス・スペースMenagerie de Verreで、明日のトリオ・コンサートのためのゲネプロです。一階のホワイエとカフェの奥に、たっぱの低い横長のスペースがあり、そこが平ステージとなっています。二階にはダンスの練習スタジオと事務所がありました。PAを組んでもらい、照明のセッティングも今日中に終えなければなりません。こんなダンスのスペースでわれわれのようなコンサートをするのはめずらしいことかもしれない。「詩のシリーズ週間ということで招かれたのよ。しかもフリー・コンサート」と、クラウディアは前に説明していました。ダンス界では振付家として彼女の名はかなり知れわたっているようですが、ここ数年は踊りたがらず、自らの声をつかった舞台をつくりあげています。

「おやすみ前のリラックスした雰囲気、日本の伝統音楽の甲高い音、ロックっぽいリズムものなんかが音ネタにほしいってEメールに書いてたよね。だから音ネタを用意したんですよ」ってわたしは、練習の時からてきぱきと物事が進行するようにもっていきました。即興からはじまって、スピリチャルな声、童謡っぽい唄、オペレッタ風、ノイズ・ヴォイスなど様々な要素をカットアップのようにつなげていくのが、クラウディアの嗜好する音楽。やはり芝居っぽいというか舞台性から入ってきている人だな、っていうのはよく感じます。たとえば、ステージの両脇にPAスピーカーがスタンド立ちでセッティングされていたんですが、「舞台上の景観が美的ではないので」といって、わざわざエンジニアにたのんでスピーカーを床置きにさせるんです。音楽畑にいるわたしとしては、PAはよく聞こえりゃいいじゃない程度にしか考えませんが、その徹底ぶりには驚かされます。
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6月6日、客の出足が遅くて少しおしましたが、満席になり、夜9時にスタート。
クラウディアの歌や語りにわたしのラップトップが寄り添い、ミッシェルのサンプル音がからみます。おおまかな曲の枠ぐみはあるけれど、その時々の感覚で即興の部分も残しているトリオの演奏です。イタリア人のクラウディアはドレスアップするとちょっと昔風な女優さんのように美しい。でもコメディアンや宇宙人のような性格も時折り披露するんですよ。


mamit+haco.jpg楽しみながらのショーを終えると、わたしはロビーにすぐ顔を出しました。友人のミュージシャンMami-chanが、今夜のコンサートを見に来てくれていたのです。彼女はパリの近郊ノルマンディーに引っ越してしまいましたが、以前はモンマルトル近くに住んでいました。ちょうど、バンド公演の仕事でパリ市内に数日泊まっていたとのことで、こうしてお互い会うことができてよかった!ケータイで記念にパチリ。
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HACO
歌手作曲家、プロデューサー、サウンドアーティストとして精力的に活動中。
元アフターディナー、ホアヒオ、ヴューマスターズ(現音採集観察学会)を主宰。
隔月刊ニュースレター配信中。

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