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6月8日の夕方、パリのCDG空港からウイーンへ飛ぶ。クラウディアとのデュオ公演のために一緒に前日入りします。
二人で移動するのはなんと楽なのでしょう。飛行機に乗っていても肩の力がうんと抜けているのをかんじます。やっぱり旅は道ずれ。

ウイーンの空港に到着し、迎えに来たタクシーでホテルに直行。タクシーの運転手はドイツ語で何かしゃべっているけれど、クラウディアもわたしもちんぷんかんぷんなのです。ホテルはミュージアム・クォーターから目と鼻の先ほどのところにありましたから、ロケーションは抜群です。ミュージアム・クォーターには、近現代美術館、博物館、レストラン、ショップなどが複合した巨大エリア。その一角に、今回のわたしたちのコンサートを含むアートイベントを主催している機関Tanzquartierの施設も入っています。
vienna.airport.JPGmusseumQuartier.JPG




6月9日、サウンドチェックまでまだ時間があるので、近場のミュージアム・クォーターあたりを散歩することにしました。レオポルト美術館にはクリムトやエゴン・シーレの重要なコレクションがありますが、ぜんぶは見切れないとあきらめて、現代美術館kunsthalleで開催されていた展覧会『Summer of Love』の方へ行きました。60年代から70年代初期のサイケデリック・カルチャーを扱った絵画、写真、映像、インスタレーション、ファッション、音楽が網羅されていました。フラワー・パワー全開のロンドン、サンフランシスコ、ニューヨークのロック・ドキュメントなどなど。くねったレインボーカラーのソファー空間や連続フラッシュのたかれるインスタレーションを実際に体験すると、ほんとうに瞳孔が開いてくるようなかんじ。いいのかな? 本番前にこんなハイな刺激をうけて(笑)。

一方、クラウディアはホテルの部屋に閉じこもって、身だしなみを整えたり、いつもより長めの発声練習をしていたようです。地下鉄Uバーンでたった一駅、Karlsplatzで降りたらすぐそこはClub Uなのです。ふだんはふつうの駅前カフェ・バーとして機能しているようです。7時になると、エンジニアがやって来てPA機材を持ち込みました。
club u.JPGmubarn.JPG




サウンドチェックは終了後、「どっか一緒に食べに行く?」(関西弁です)なんとウイーン在住の内橋和久さんファミリーが会いに来てくださったのです。かえさんも「ようこそ、久しぶり〜」。愛娘のかのんちゃんも口を開きました「おばちゃん、どっかでおーたん?」。 (う〜、やっぱ、おばちゃんかぁ、だよねぇ、、)と口ごもっていたところへ、「Hacoちゃんだよ、大阪で逢ったことあるやろ〜?」と内橋さんがすぐさまフォロー(笑)しました。
で、そのあと一緒に食事に行った近くのレストランなんだが、待てども待てどもオーダーが出てこなくて、やっとサラダの皿がテーブルに運ばれたその瞬間。
「Haco、開演するから来て!」とケータイに呼び出しが。しかたなく、すっ飛んでClub Uにもどったという次第です。

9時半、声とエレクトロニクスのデュオで静かなはじまり。会場いっぱいに集まったお客さんは、演奏がはじまってもしばらくはザワザワしていました。天井のミラーボールが廻っているのにもちょっと苦笑い。クラウディアは、ステージの無いカフェスペースで客を目の前にしたライヴは初めてだそうです。これまで恵まれたシチュエーションでパフォーマンスしてきた彼女は本番前からナーバスになっていました。わたしの方はこういうのに慣れていますけどね(笑)。それでも、会場中の雰囲気はどんどん演奏にひきこまれていくようでした。クラウディアはいつだって全力をつくしてのぞみますし、舞台度胸のある人。そういうところが客に伝わって最後には大きな拍手になっていったんだと思います。あと、終わってから「何のソフトを使ってるの?」と若い男性客やエンジニアがわたしに訊いてきたりもしました。
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HACO
歌手作曲家、プロデューサー、サウンドアーティストとして精力的に活動中。
元アフターディナー、ホアヒオ、ヴューマスターズ(現音採集観察学会)を主宰。
隔月刊ニュースレター配信中。

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