今週末まで開催中のステキな展覧会を紹介します！！


●『気配をけして piano, piano： 87名の静かなレッスン。レンガ倉庫にて。』

会期：３月3日（金）、4日（土）、5日（日）、10（金）、11（土）、12日（日）
開場時間：2:00PM〜8:00PM

大阪アーツアポリアで行なった事業に参加したアーティスト、研究者、美術館学芸員、技術スタッフ、関西のアートNPOスタッフ、ボランティアスタッフ、アーツアポリアスタッフなど計87名で行う、築港赤レンガ倉庫全体を使った展覧会です--(NPO大阪アーツアポリア詳細ページ：http://www.arts-center.gr.jp/entrepot/piano_piano.html)

出展作家：
AnN-shitsu、青山勝、東岳志、池内美絵、井澤知子、井須圭太郎、市居啓子、
渭東節江、今村源、岩渕拓郎、岩村原太、上杉晴香、上田のぞ美、内田ユッキ、
梅田哲也、N-mark、大西康明、小川しゅん一、Atopia Projects、甲斐賢治、
加須屋明子、勝田真由、河上隆昭、川端嘉人、河村美雪、木坂葵、木沢和子、
北辻稔、日下部一司、黒木康平、黒田武志、小勝禮子、小島剛、小森福見、
小山田徹、さいとうあずさ、斉藤知、サカイヒロト、佐藤実、塩田訓子、
清水克久、志水児王、下薗英樹、白井廣美、杉原秀樹、鈴木昭男、関口時正、
赤電二月、園田純子、田岡和也、田尻麻里子、建畠晢、谷森ゆかり、たんぽぽの家、
津郷峰雪、つかもとやすこ、中澤昌代、中西美穂、中山和也、西永昌代、西村絵美、
Haco、林弘幸、Pierre Giner＋徳山由香、福重明子、古川誠、古久保守、細馬宏通、
細谷知子、松井智惠、松本茂章、松本尚、真部剛一＋藤本仰一、馬渕崇司、三嶽伊紗、
宮本博史、村上直子、室千草、森口ゆたか＋まどか、安武聡太、大和川レコード、
山本雅史、Yangjah、YukoNexus6、吉村昌子、Luca Mancione、済陽大介（50音順）

入場無料　
会場：大阪築港赤レンガ倉庫
主催：大阪市、（財）大阪都市協会
運営/企画：NPO法人大阪アーツアポリア




☆ハイ、この展覧会、多くの作品は"気配をけして"ひっそりとしていますので、来場者は会場図をみながら宝探しのようです。ぜんぶを見るのはなかなかのチャレンジです。だって、赤レンガ倉庫の広い敷地内のホールやアトリエ、バー、棚、コンテナ、屋外にいたるまで、87名ひとりひとりの作品が静かに対していますから。インスタレーション、写真、絵画、彫刻、カード、本、サウンド、オブジェ、DVDなど作風は87人87色。(聞くところによると最終的には88名に増えているそうですが）。ちなみにわたしは、複数の太陽電池式発振器を自由に持ち出してもらう参加型インスタレーション「Solar Mosquito Oscillators」を出品しています。会場にお越しの際はぜひ体験してみてくださいね。

3月4日のオープニング・パーティーも大盛況でした。この日は昼2時過ぎに、赤レンガ倉庫付近にヘリコプターが飛んで来て上空で10分間ほどとどまるというハプニングがありました。じつはこれ、清水克久さんのイベント作品だったのです。刑事と泥棒の追いかけっこを一日中やっているアーティストもいました。また、パーティーの後半には、小島剛+只津敦庸の共作「Guitaporia Model 313 (1923年製)」のデモコンサートがありました。この作品はホール内の古い六本の柱にギターのピックアップが埋め込まれ、柱に1本ずつ張られた弦をはじくとアンプリファイされる仕組みです。今宵だけは六人の弦奏者+ドラム+ベースという編成の即席バンド。わたしも突如誘われて演奏することになり、ハシゴに登って1本の柱を担当しました。オープン・チューニングの巨大ギターというかんじで、ピックやボトルネックで奏でると"ええ音"がします。グレン・ブランカやソニック・ユースにも似た倍音が舞いあがりました。赤レンガのホールには深い残響があるので「まるで楽器の中にいるみたいに聴こえた」とオーディエンスも興奮ぎみ。いやぁ、楽しい経験をさせてもらい、ありがとうございました！


さて、この赤レンガ倉庫は惜しいことに、2006年3月31日に閉鎖されます。今週末(11日-12日)にある2day'sコンサート『Signal to Noise』が最後のライヴイベントになるとのことです。12日のセッションにはわたしも出演します。
(詳細ページ： http://www.arts-center.gr.jp/soundart/soundart%20studio%20open/Signal_to_Noise.html)

あと残りわずか。できうる限り、足を運んでいただきたいものです。華々しく。




(写真：「気配をけして piano, piano」展の会場風景より by Haco、転載はご遠慮ください)