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二日間のワークショップを終え、7月31日には関連企画で『Hacoの音虫眼鏡によるトーク&コンサート』〜電子音響からとらえてみた私たちの音環境〜が開催されました。YCAMの2階吹き抜けにPAとヴィデオ・モニターが設置されました。

まずは、ワークショップの参加者作品をピックアップして紹介。きれいな響きのループにペンで机をキュッキュッとこする音がのっかっている曲、5分間に8つのショートカット作品をつめこんだチーム。映画の場面が急にぱっと切りかわるようなサンドイッチ構造の曲、エレベーターの音声から始まりミニマルな展開をする曲、「妖精たち」と題された女性組の1曲は、加工なしでヒグラシの鳴き声を冒頭にもってきて、噴水の音がおのずとつくりだすピッチの違いやリズムをそのまま鑑賞するような美しい作品。わたしもコメントしながら、参加者のさまざまな音のとらえ方や豊かな感性にあらためて感心しました。

ycam.concert.jpg

そして、コンサートは <聴くこと>、<音観察>の延長にあるわたし自身の作品解説と演奏です。

電子機器内部から発する電磁波を拾う「ステレオ・バグスコープ」

鉛筆で塗りつぶした紙シートを電子ブロックのテスター棒でなぞる「エンピツ・オルガン」

空間で生成されるフィードバック現象を用いた音遊具「ハウリング・ポット」

3つのサウンドパフォーマンス作品の手元の動きやオブジェをヴィデオ・カメラでねらい、モニターに映しだすようにしました。

そのあとは、ヴューマスターズ(現音採集観察学会)の活動に触れ自身のサウンドライブラリーを少し聴いてもらいました。また、最近の演奏でよく使っているサウンドパレットの手法をさらっと紹介。最後に自分でフィールドレコーディングしたりインターネットからダウンロードしたサウンドファイル、声のリアルタイムでの取り込みと編集加工、上記バグスコープで携帯電話の磁界を検出した音などを織りまぜた音響作品「リスカ」を演奏しました。

ワークショップ参加者のご家族や、福岡からわざわざこのために出向いてくださったカップルも、客席でじっくり聴いてくれたようす。そうそう、「どらびでお」で有名な山口在住の音楽家、一楽儀光さんがこの日観にきてくださり、一緒に打ち上げをしました。美味しい飲み屋に連れていってもらい、愉快におしゃべり。う〜ん気分爽快。乾杯!!
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HACO
歌手作曲家、プロデューサー、サウンドアーティストとして精力的に活動中。
元アフターディナー、ホアヒオ、ヴューマスターズ(現音採集観察学会)を主宰。
隔月刊ニュースレター配信中。

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