忍者ブログ
12月9-10-11日、大阪の新世界で繰り広げられた9th Festival Beyond Innocence 2005をレポートします。この国際フェスティバルは音楽家でプロデューサーの内橋和久さんを中心とした組織で1996年に発足され、即興やエクスペリメンタルな音楽を介しての交流を推進してきました。映像やサウンドアートも含めた内容は注目を集めつづけています。2002年からは会場が神戸ジーベックから大阪ブリッジに移り、NPO組織のビヨンドイノセンスも設立されました。今年でもう9年目で、すっかり定着した感があります。わたしは毎回参加させてもらっていていますが、出演日以外も客として、わくわくする年中行事のひとつです。国内外の友人アーティストに再会できるのが何よりの喜びなのです。もちろん今年も三日間通いつめました。ヨーロッパにはこの種の芸術祭が数多くありますが、国内でこんなに長く続いている実験音楽フェスティバルは他に例をみないです。このFBIはこれまでに数々の名演、名場面を残してきました。また美味しい料理、レアなCDやグッズ、ケーブル機器類の出店もあり、会場の雰囲気は盛りあがること盛りあがること。

今年のFBIは連日の大入り。とくに土日はお客さんで会場は埋めつくされました。
チラシ&出演者詳細(注*カレンダーの日付をクリックすると出てきます)
来日アーティストだけでも、Elliot Sharp、Marcos Fernandes、Hans Fjellestad、Audrey Chen&Tatsuya Nakatani、Carl Stone(アメリカ)、Hans Reichel(ドイツ)、KAMPEC DOLORES(ハンガリー)、TSUKI(スイス)、Not The Same Color(オーストリア)、Gianni Gebbia(イタリア)、姜泰煥(韓国)とそうそうたる面々です。

三日間で延べ20時間にわたるプログラムは以下のとおり。初出演や初共演の組み合わせも数多くありました。

9日:サスペリア、御ジャズ、一楽儀光どらビデオ、Elliot Sharp&山本精一、Marcos Fernandes/Hans Fjellestad/内橋和久、Billy Roisz/中村としまる/江崎將史
elliott.JPG"toshimaru.JPGhans.jpg"

10日: Trio Los Fegccio、かきつばた、半野田拓、オシリペンペンズ、 XOEXOB、INSTANT FARMERS、PARA、三田村管打団、Elliot Sharp/姜泰煥/千野秀一、梅田哲也、HACOMARI、MUTANT、Hans Reichel&内橋和久、TSUKI 、Not The Same Color

11日:枡本航太、オーロラ&千野秀一、 井上智士と井崎能和 、BusRatch&半野田拓、 POPO、森森デュオ(森本アリ、森山ふとし)、 Audrey Chen&Tatsuya Nakatani 、Carl Stone&Gianni Gebbia、DIEB 13&小島剛 、Hans Reichel&姜泰煥 、内橋和久、KAMPEC DOLORES
kitchen.JPG"daxophon.JPGyubisue.JPG"

10日と11日には、cafeBRIDGEスペシャル「電子漫作カフェ」。
11日の最後には、サウンドメール(from ZUINOSIN)と毎年恒例の出演者有志によるセッション。

(注*時間がおした日はすこし変動がありました)

おわかりのように、ぜんぶを観たら鼻血がでそうなくらいの量と濃さです。語り尽くすことなんて不可能にひとしいです。ヤボを承知で今年度の私的スペシャルを抜きだしてみるとしたら、、。そうそう、図鑑にのるような珍楽器ダクソフォンを発明したハンス・ライヒェルさん自身と、日本で唯一のダクソフォン奏者である内橋和久さんとのデュオは、先生と生徒みたいでほほえましく、うらやましくもありました。ハンガリーのバンドKAMPEC DOLORESは初めて観ましたが、東欧民族音楽とレコメン風が混ざったリズムはじつにタイトで魅力的でしたし、ボーカリストが紙のお面をつけて歌いはじめたところなど演劇性もありました。帰る前にリーダーから「ここで会えてよかった。After Dinnerは大好きでずっと聞いてたから」って何度も言われて感激しました。あと、国柄や各シーンの背景が音楽の語法として出てくるのも興味深かったです。それは音響系やミニマル系の人にもいえることです。地元の若手ミュージシャンの活躍も目立ちました。また「電子漫作カフェ」もアートな笑いで人気を博しましたね。おもしろかったー!その他見どころ聞きどころ多し!組み合わせの妙あり!

mari.JPG今回FBIのためにHACOMARIというユニットを組みました。自分の歌とラップトップ+恵良真理さんのヴィブラフォンと打楽器のデュオです。恵良さんとは、ホアヒオのアルバム「Peek-Ara-Boo」で共作していますから、音出しの段階からイキもばっちりでした。(注*写真はスタジオでリハ中の恵良さん)。おかげで魚が水を得たように演奏できました。加えて11日のセッションは、各3分間くらいの短いものでしたがわたしも参加できてよかったです。




親しみをこめてFBI→その場で作り出される音を目撃するのはお客さんです。お祭り気分があるっていいこと。こういう場をつくっている主催者、司会、音響、料理、販売など全関係者の努力と熱意に深く感謝します。来年も行きまっせ!!
PR
HACO
歌手作曲家、プロデューサー、サウンドアーティストとして精力的に活動中。
元アフターディナー、ホアヒオ、ヴューマスターズ(現音採集観察学会)を主宰。
隔月刊ニュースレター配信中。

OFFICIAL HACO FACEBOOK
TWITTER
CALENDAR
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
MOBILE
SEARCH
忍者ブログ [PR]