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●2008年10月25日、26日
出演:Claudia Triozzi (voice)+Haco (laptop, effects)
会場:Nam June Paik Art Center、ソウル (韓国)


10月24日 早朝便で関空から2時間弱の飛行、あっという間にソウルのインチュン空港に降り立つ。なにせ韓国で公演するのは初めてのことなので、3泊4日の旅にとてもウキウキしている。リムジンバスでソウル市内へ向かうこと約1時間。バス内の録音ガイドには日本語のアナウンスもあって便利です。
ホテルに到着してまもなく、パリから前日にソウル入りしていた共演者のクラウディアとプロデューサーのマリア、エンジニアのトーマとロビーで落ち合い、昼食に出かけました。

ソウル市南部からバスで西へ約40分、高速道路沿いに新興住宅が建ち並ぶ郊外へ。今年Yongin市にオープンしたばかりのNam June Paik Art Centerは、丘のふもと周辺の景観からしてどう見ても浮いている、ひときわ誇らしく輝いている建物なのでした。「NOW JUMP」というタイトルのナム・ジュン・パイク・アートフェスティバルが、2008年10/8〜2009年2/5に開催されている。期間中に数々のパフォーマンスのイベントも組まれているのです。(プログラムのサイトはこちら)
NJPartcentre.jpgNJP.claudia.snap.jpg


企画キュレーターのエジュンさんは、パリで勉学を修めたのでフランス語が堪能です。彼女のおかけでクラウディア・チームはコミュニケーションに何の問題もありません。
さっそく、2F展示場の一角にあるシアターにPAが設置され、わたしたちデュオ公演のサウンドチェックと軽くリハーサル。
その後クラウディアは、展示スペースの方でソロパフォーマンスに使う道具の準備にもかからなければならない。パリから運輸されたオブジェ郡の組立とチェック。昔の作品なので金具は古びており、案の定マシンの一部が断線していたようです。トーマと現地スタッフもだいぶ焦っている。夜の11時半に、やっと修復作業を終えることができ、クラウディア・チームは胸をなでおろしたのでした。

10月25日 クラウディアのパフォーマンス「Park」が昼1時からスタート。
展示スペースにわさわさと人々が集まって、彼女を取り巻きました。この現代美術館は、地元の子どもたちや教育ママたちのかっこうのトレンドスポットになっているらしく、家族連れがやたらに多い。

彼女はくわえ煙草で、ソーセージ焼き機械の中の座っている。
これはシュールな光景だ。
観衆は興奮して、いっせいに携帯やデジカメを向け始めた。
彼女はテーブルに置かれた金属製の皿乾し器で演奏する。
彼女は別のスペースへ移動する。
惹きつけられたように観衆はぞろぞろと後へ付いていく。
彼女はゼリー菓子を手で砕き、ネクタイや人形を取りだす。
彼女は人工芝に寝そべり、鍛えられた肢体でのけぞる。
彼女は胸に金紙をつけ、チョコレートケーキをカップに盛り続ける。
ケーキカップはベルトコンベアで運ばれ、次々に床に転落するばかり。
彼女は床に置いたバスケットボールの網に腰を入れて、ゆっくり時計回りをする。
claudia solo.jpgNJPclaudia solo2.jpg


じつはわたしも、はじめてクラウディアの「Park」を目にしましたが、ほんとカッコ良かったです。
まるで遊び場の見せ物にされたような状況はアーティストにとって気の毒でしたが、
それに挫けることなく彼女の毅然とした態度、その強度と集中力、恐れ入りました。



夜6時に、「Fais une halte chez Antonella」の公演。
今年6月にもパリで演奏した作品のデュオ・バージョン。
クラウディアのヴォイスとわたしのラップトップは、ばっちり息が合っているので、緊張はありません。
のびのびとかけ合いを楽しめた。
シアターにお客さんもたくさん入って、きっと初めて聞くような音楽だろうけど、じっと耳を傾けてくれた。後で、アートセンターで働いていた若者カップルが寄ってきて、わたしのCDを前から持っているよ、と話しかけてくれたりもしました。

10月26日 クラウディアのパフォーマンス「Park」の2回目。
今回はカメラをいっさい禁止。スタッフたちがきちんと観客のエリアを整備していた。
子どもから大人まで神妙な面持ちで、より深くパフォーミングアートと対峙しているようでした。
気持ちよくオーディエンスの一人として鑑賞することができた。「ブラボー!」

同日6時に、「Fais une halte chez Antonella」の2回目。
初日よりも、緩急のメリハリがついて、即興部分もほどよく大胆になった。
終演後、子連れの中年男性が「ワンダフル、ワンダフル!」と大声で拍手しながら客席から立ち上がったり、すごく好意的なリアクションで、お客さんにも助けられました。


これらの公演の合間に、もちろん展覧会を拝見しました。1Fでは、ナム・ジュン・パイクの回顧展。氏の語録や思想、影響を受けたデュシャン作品をはじめ、ケージやボイスなど交友の深かったアーティストたちの作品紹介、フルクサスの関連なども網羅されていました。たいへん興味深く展示の量も多いので、もっと時間の余裕があればよかったのになぁ、ぜんぶ見切れなくて残念だなぁ、と惜しみました。なにしろ、NJPアートセンターを主体に、Shingal高校体育館、Zienアートスペースといった近隣会場でも展示が設けられているのですから、壮大な規模のフェスティバルにちがいありません。ちなみに総カタログは文庫本サイズで4冊となっています。
TVfish.jpg


さいごに、楽器やオブジェの片づけを済ませた後、エジュンさんやスタッフたちとアートセンター近くの豆腐料理屋で打ち上げをしました。テーブルの上は本格的な韓国料理のお皿で埋め尽くされました。みんなの顔がどんどんニヤけていく。

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「カムサハムニダ!」
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HACO
歌手作曲家、プロデューサー、サウンドアーティストとして精力的に活動中。
元アフターディナー、ホアヒオ、ヴューマスターズ(現音採集観察学会)を主宰。
隔月刊ニュースレター配信中。

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