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コンテンポラリーダンス振付家ルーシー・ギャレンの新作「Corridor」の音楽・サウンドデザインを担当しました。
10月のメルボルン・インターナショナル・アーツ・フェスティバル参加作品。

ぞくっとするエクスペリメンタルな美しい作品ですよ→プログラム詳細

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2008年8月から9月にかけて、まる一ヶ月間オーストラリアのメルボルンで滞在製作をした日々を綴ってみました。

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8月23日 関空からマレーシア航空でクアラルンプール行きに搭乗。なのにコタキナバル??とかいう聞いたこともない空港にいったん着陸した時は、まッさかと思った。フライトスケジュールには何も書かれてないじゃない。、、あれれ、よく見ると、NON-STOPじゃなくて、ONE-STOPだって? 2度の乗り継ぎがあることを今更ながら知ることになる。ド疲れる。けっきょく延べ18時間もかかり、それでも無事にやっとオーストラリア大陸のメルボルンに到着。

タクシーでシティ方面へ、そしてアパートに到着。プロデューサーのミケーラが温かく出迎えてくれました。フリンダー駅からも近いこのアパートのビルディングは、アールデコ調なので有名らしい。カフェが立ち並ぶ路地は人通りも多く、ファッション雑誌の撮影に使われるほどなんですって。今日から一ヶ月ここがわたしの住みかであり仕事場。
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8月24日 朝起きるなり、ホコリアレルギーの自分は、さっそく部屋に掃除機をかける。まだ長旅の疲れが残っている。昼すぎにふわふわと近所を散策。24時間営業のスーパーマーケットやオーガニック食料品店もあるので便利なこと。日本は夏の終わり頃だが、南半球のこちらは真冬。でも外出時にコート着用さえしていれば、それほどの寒さは肌に感じられない。

今夜は振付家のルーシーと再会、超ウレシイ。一緒に夕食に出かけて、話し込んでいるうちにすっかりエネルギーが充満してくるのでした。

8月25日 会場であるミートマーケットのArtsHouseは、敷地面積こそ巨大だが、高い天井や木柱そのものがレトロで、パステルな色調が愛らしい。すでに「Corridor」というべき廊下状のステージが設置され、複数のランプ照明も吊り下げられていた。ハーレット、カースティ、バイロン、3人のダンサーのみでリハーサルは始まっている。
corridor.rehearsal1.jpgcorridor.rehearal2.jpg


8月26-29日 舞台の冒頭部で人々の声を散りばめたい、というルーシのコンセプトを受けて、さっそく街中のフィールドレコーディングを開始。SDレコーダーとイヤープラグマイクを用いてバイノーラル録音を試みる。トラム (路面電車) 、大学、病院、カフェ、路上、スーパーマーケット、駅、市場、ロビーなど、さまざまな公共の場所で、老若男女の日常的な会話をキャッチする。マイクは両耳に入れているので、さりげなく人々に接近し盗み聞きするようなテクニックを要します。夜中のバーで「カレとはもう別れちゃったわ」という青春まっさかりの娘、ヴィクトリアマーケットの物売りの声、「カンガルーの皮財布はいかがかな?」、病院の受付で「こんど同じ事が起きたら、もう妻は助からないんでしょうか?」と尋ねる子連れの男性。
まるで入り組んだ人生の縮図を見るような思いがしました。秘密の空気穴をこっそり覗いた気がしました。

VictoMarket.jpg


8月30日 アパートメントの部屋にもモニタースピーカーを用意してもらった。これで会場とネグラの両方で作業ができる。フィールドレコーディングで仕入れた膨大な音ネタをファイルにして仕分けする。ミケーラがちょうど下の階に暮らしているので、ブロードバンドのワイヤレスネットが受信でき、とても快適。
メルボルンの物価は日本の都会並み。グルメな街で食材が豊か、コーヒーのまろやかさは世界一かも。無礼な振る舞いをする店員にも出会ったことないし、ジェントルで過ごしやすい街です。
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8月31日 本日はThe Toffでカジュアルなライヴ。この大通り沿いにあるCurtin Houseというビルディングへは、アパートから歩いてこれる距離。アート本屋や、ギャラリー、レコードショップ、レストランが入っている人気スポット。8時半頃になると、ルーシーやミケーラたちを始め、サウンドアーティストのジェフ・ロビンソン、フィリップ・サマーティス、ロビン・フォックスも2階会場に見えて盛況です。最初にブリスベン在住のメディアアーティストTom Hallのラップトップ・ソロ、わたしのソロは歌とラップトップ演奏、それに田尻麻里子さんと仕込んだビデオ映像をバックで流しました。休憩をはさんでトムとわたしの即興デュオは、アンビエントノイズっぽい展開。
大好評のようで、持参したCDは完売! 音響も良いし照明も揃っている、バーもくつろげる、スタッフは親切でウエルカムなかんじ。つくづくいいハコだなぁって感じました。
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HACO
歌手作曲家、プロデューサー、サウンドアーティストとして精力的に活動中。
元アフターディナー、ホアヒオ、ヴューマスターズ(現音採集観察学会)を主宰。
隔月刊ニュースレター配信中。

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